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2009年の不動産投資市場 予測と注意点

予測

 2~3年前をピークとして過去数年間、証券化の仕組みを用いた不動産投資ファンドがどんどん設立され、それらがけん引役となって不動産価格が高騰しました。

 これら不動産投資ファンドの資金調達は、主にノンリコースローンと呼ばれる方法で行われました。

 ノンリコースローンとは、融資の返済責任を担保設定した不動産とその不動産から生まれる収益に限定し、例え返済が滞っても、借り主の他の資産や収入に返済義務が及ぶことはない、というローンです。つまり、不動産の賃貸経営に失敗しても、通常の不動産ローンのように自宅その他の資産までスッカラカンに取られてしまうことはないというものなのです。

 ただし、通常行われている不動産融資とは、その融資形態が大きく異なります。融資期間は3~5年位、返済方法は、期間中は利息のみの支払い、期限が来たら元本を一括返済する、という形が主流です。借り主は、返済期限が到来したら物件を売却して元本を一括返済し、その物件での利益を確定するか(「exit<出口>」といいます)、新たにローンを組んで借り換えるかを選択することになります。

 当時、私個人としては、この融資形態をずいぶん奇妙に感じました。「現在想定している値段で、5年後に売れるのか?」「元本が減らないまま借り換えを繰り返すのはリスクの先送りでしかないのでは?」と。しかしながら、不動産投資市場全般としては「不動産はまだまだ値上がりするから大丈夫」といった考えを背景に、そんなことには構わない雰囲気でした。

 しかしながら、金融危機に端を発し、昨年終盤から不動産市場も急速に冷え込んでしまいました。物件を売却しようとしても思うような値段では売れず、ローンを借り換えようとしても新たな融資を受けるのが非常に困難な状況となってしまっています。

 ノンリコースローンのピークは2~3年前でした。そして融資期間は3~5年です。つまり、今年からノンリコースローンの返済期限が到来し始めるのです。しかも、それはものすごい勢いでやってきます(注1)。が、現在は売却も借り換えもままならない状況の真っ直中です。

 このことから、今年から不動産投資ファンドの破綻が続々と起こることが予測されます。そして、不動産投資ファンドが破綻すると、その所有物件は叩き売られることになり、任意売却市場や競売市場に流れてくることになります。

 すなわち、これから数年は、不動産投資家にとって買いのチャンスです。

注意点

 注意すべき点としては、第一に不動産価格の底の見極め。この予測は非常に難しいので、慎重な判断が必要です。買ったはいいけどさらに資産価値は目減りし続けた、なんてことが十分起こりえます。

 もう一つには資金の調達方法。ノンリコースローンの借り換えが難しくなっているのと同様に、通常の不動産ローンによる資金調達も非常に難しくなっています。従って、自己資金をどれだけ準備できるかがこれから数年の不動産投資における重要なポイントとなるでしょう。


・注1:
川口有一郎氏によれば、2009年におけるJリートのリファイナンスは1.3兆円にものぼるそうです。(川口有一郎「不動産市場の現状と展望について」2008/12/12 (社)神奈川県宅地建物取引業協会幹部業者講習会資料)


参考:
・(株)バード財産コンサルタンツ「バードレポート」第723号


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Posted at 09/02/09 10:02 | Edit

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