CASE1_003 任意売却物件の現地調査
謄本で基本的な情報が分かったら、次は地図を見ながら現地に向かいます。建物の新築年月日は謄本から分かりますが、築年数だけでは分からない建物の状況というものがあります。実際の土地・建物の状況、入居者の入り具合などを直接確認し、投資用不動産としてどの程度のものかを見きわめるのです。
第一に気になるのが入居状況です。入居率が高ければ高いほど、購入直後から収入も多いわけですから当然です。
入居者がいるかどうかを確認するために、まずはベランダ側からカーテンや洗濯物の有無を見ます。うん、だいたい入ってるみたいだね、でもあの部屋は空いてるっぽいな、という感じでおおよその判断をします。ちなみに、たまに「紙製のカーテン」がかかっている場合がありますが、これは和室の畳が日焼けしないようにするためのもので、空室の証拠です。
つづいて、念のために建物の裏側にまわって、電気メーターの回り具合を確認します。電気メーターの数字を見て動いているのかいないのか確認しようとしても、ゆっくり過ぎてよく分かりません。電気メーターをチェックする時は中の円盤を見て下さい(右写真)。この円盤はメーターの数字よりも速く動いている上に(時計の中の歯車みたいなものです)、いくつか小さな穴が空いているので、動いているかどうかの確認がとりやすいのです。留守中で電気製品を全く使っていなくても、電力会社と契約中ならばごくゆっくりながらもこの円盤はまわっています。これが完全に止まっていれば空室というわけです。
もう一つ、水道メーターで空室かどうかを確認する方法もあります。水道メーターは建物の裏側の通路部分などにメーターボックスと一緒に埋まっています。そのフタをパカッとあけてみて、「停水中」という赤い札が付けられていれば(右写真)、その部屋では水道が使われていないので空室ということになります。
次にチェックするのは建物自体の状況です。まずは階段や外廊下などの鉄でできてる部分を見ます。鉄部はどんなに塗装していてもサビによる劣化が最も早くくる部分なので、オーナーがこまめに物件のメンテナンスをしているかどうかが分かるのです。
外壁の状態も要チェック。塗装のはがれ、日当たりの悪い部分のカビの生え具合、目地のシーリングの劣化具合などもチェックします。
そして建物周辺の状況もチェック。きちんと掃除されているか、集合ポストのまわりにチラシは散乱していないか、放置自転車は山積みにされていないか、などという点も見ておきます。
このような感じでチェックしたところ4物件ともまずまずの状況で(注7) 、購入して損はないとその場で判断しました。
……続く
(注7)ただし、状況が良い物件が必ずしも購入すべき物件とは限りません。なぜなら、状況が良ければそれだけ購入価格も高くなるからです。むしろ、状態の悪い物件を安く購入し、購入後に自分で手入れして物件価値を高めた方が、投資効率は高まります。投資の基本は「逆張り」なのです。マニュアル第2章 第4節「一般市場で物件を手に入れるコツ」(21~22頁)参照。
ボロ物件にいかに高付加価値をつけるかということについては、あらためて情報発信します。
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Posted at 07/03/20 16:03 | Edit
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