CASE1_002 物件調査の第一歩
まずはインターネットで「インターネット登記情報提供サービス」(注4) というサイトを開きます。開いたらそのままログインし、入居者さんの住んでいるアパート(仮に「Aアパート」とします)の「不動産登記簿謄本(ふどうさんとうきぼとうほん)」を取り寄せます。「不動産登記簿謄本」(以下「謄本」といいます)とは、土地または建物の基本的な情報が記載された公的な文書のことで、これによってAアパートの土地・建物の面積、種類、建物構造などはもちろん、所有者の名前と住所、どの銀行からのどの位の金利でいくら借り入れているか、なんていうことも分かってしまいます。
謄本を見ることしばし、ふむふむ、なるほど、まだまだ新しい建物なのにね、あーこの借金が焦げ付いて破産しちゃったんだな、という感じでおおよその状況がつかめます。
謄本を取得する時に忘れてはならないのが「共同担保目録」(注5)。これを取るか取らないかでビジネスチャンスの幅が天と地ほどにも変わってきますので、かならず取得するようにして下さい。ちなみに「インターネット登記情報提供サービス」の初期設定では、共同担保目録の取得は「不要」になっているので、「要」にしてから請求ボタンを押すのを忘れないで下さい。
「共同担保目録」とは、その不動産と、それと一緒に借金のカタに取られているその他の不動産の一覧です。たとえばあるアパートを建てる際に、その土地・建物だけでは評価額が足りないので銀行が十分な金額を融資してくれない場合があったとします。そのような時には、他の不動産もその借り入れの担保として銀行に差し出すことによって満額融資を引き出すということができたりするのですが、それらの不動産がひとまとめに記載されているのがこの目録です。
多数の不動産(注6)が一つの借金の担保に提供されているような状況は、大きな地主さんで事業意欲が盛んな方の場合などによくあります。このような方の所有不動産を調査するにあたって、「共同担保目録」によって芋づる式に所有不動産が判明することが多くあるわけです。
Aアパートの場合は、同じ所有者の他の不動産が3件も出てきました。皆さん、これが何を意味するかおわかりですか?
このことは、Aアパートの他にも3件の物件が借金返済のために売られる可能性があるということ、つまり、任意売却のチャンスが3倍になった、ということなのです。
……続く
(注4)マニュアル59,63,102頁
(注5)マニュアル61~62,65~66頁
(注6)ただし、基本的に抵当権は土地・建物の両方に設定されるので、ほとんどの収益用アパート・マンションの謄本には共同担保目録が付いています。ここでいう「多数」とは、そのアパート・マンションとは直接関係のない不動産も担保として提供されていることを想定しています。
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不動産登記簿謄本,共同担保目録,登記情報提供サービス,任意売却,
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Posted at 07/03/10 16:03 | Edit
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